特別インタビュー 進学ってどうですか? オリィ研究所 ロボットコミュニケーター・吉藤 健太朗さん

大切なのは「誰と勉強したいか」
大学を選ぶときのポイントは、間違いなく「人」です。どの大学に行きたいかじゃなくて、誰と勉強したいか。どの教授や講師に教えて欲しいかです。そして、その先生と高いモチベーションを保って勉強していけるのかも大切。

本当にいい大学というのは、そこにいる先生が素晴らしいんです。そういう出会いを見つけるためには、高校生のうちに、興味のある講演会やコンテストなどへ積極的に参加するのがいいですよ。

常に疑って自分で考えるクセを
大人の言うことは、一度疑ってみてください。ちゃんと自分のことを思って言ってくれているか、時代に合っているか。大人たちを万能だと思う必要はないし、自分たちが無力だと思う必要もありません。自分がやりたいと思ったことは、素直にやる。疑って、常に自分で考える。その上で、選択と決断を何度も経験してください。選択と決断は、やらされていると絶対に自分ではできるようになりませんから。

これからは尖った専門性を持て!
これからの社会は、確実に変わります。勉強ができて、社会の仕組みも理解して、忍耐力や人間性も兼ね備えている。そんな万能な人材が求められる時代がしばらく続きましたが、そうした社会はもう終わります。

人にはそれぞれ、得意、不得意があります。得意な部分を伸ばして、できないことはその分野が得意な人に補ってもらえばいい。私だって、いわゆる“学校の勉強”ができたわけじゃありません。

今後は、どれだけ尖った専門性を持っているかが、社会でもっと重要視されるでしょう。高校生の皆さんは、将来、そういう多様性の社会の中心になります。応援しています。

〈秋号 vol.4(2018年10月発行)特集・特別インタビューより〉

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文= 小泉 真治/写真= 高永 三津子
text KOIZUMI SHINJI / photograph TAKANAGA MITSUKO
写真提供= オリィ研究所