【水道事業の土木職】仕事もプライベートも充実!就職先選びには福利厚生も大切です。
東京の水道システムを最前線の仕事を探る第2弾(前回の記事はこちら)。今回は東京水道株式会社の土木職として働く金子さんにお話をうかがいました。教えて、先輩!
金子 陽平さん
愛媛県立松山工業高校 土木科 2014年卒業
所属:土木職 本管工事課
事故のないよう安全管理が一番大事!
水道管って、思いのほか地中深くに埋まっているんです。深い物だと地上から5mほどの所に。だから、工事の際は墜落事故などを起こさないように安全管理を徹底するのが、工事監督である僕の一番大切な役割です。また、工事指導や工程管理なども任されているため、とても責任の大きな仕事です。
今、たずさわっている現場では十数名の作業員の方に指示を出さなくてはならないので、大変なことも多いですね。先輩や上司からアドバイスをもらったり、作業員の方々と積極的にコミュニケーションをとったりするように心がけています。
大規模な水道工事はやりがいも大きい
現在、入社8年目となり、配水本管(東京都ではΦ400mmを超える管)と呼ばれる、口径の大きな水道管の取り替え工事を担当していて、古い水道管を取り替え耐震化を進めたり、病院など重要な施設への供給ルートを更新したりしています。配水本管の取り替えは工事が大がかりで、200mの区間を2〜3年かけて進みます。無事に工事が完了すると、全身の力が抜けるくらいホッとしますね(笑)。新しく舗装されたきれいな道路を見ると達成感があって、「また次の工事もがんばろう!」という気になるんです。それが仕事のやりがいにもつながっています。
4年前までは配水小管という、配水本管から枝分かれして各家庭へとつながる口径の小さな水道管の工事監督をしていました。配水小管の工事は、断水や騒音など近隣住民の方からの問い合わせなどに対応することもありますが、「ありがとう」と声をかけられることも多く、楽しかったですね。
水道工事で監督を行っている様子。青い制服・ヘルメットをしている人が東京水道(株)の社員
高校で取得した資格が今の仕事の基礎に
工業高校は、在学中にさまざまな資格にチャレンジできるのがいいですね。僕は部活でソフトボールに打ち込みながらも、なんとか資格の勉強をがんばって、乙種第4類危険物取扱者、測量士補、2級土木施工管理技士を取得しました。これらの知識は、今の仕事の基礎としてとても役立っています。社会人になると、なかなか勉強の時間をとれないことも。自由な時間がある高校生のうちに、できるだけ多くの資格を取っておくといいと思います。
また、工業高校は就職活動も活発で、たくさんの求人票の中から自分に合った就職先を選べます。先生と相談しながら選んだのが、今の会社でした。
地上から5m掘ったところに埋設された配水本管の施工管理をしている様子
後輩育成に力を入れて社会に貢献したい!
この会社への志望理由は、社会のために役立つ仕事ができ、なおかつ福利厚生がしっかりしていたからです。首都である東京の水道を守る当社は会社の規模が大きく、都内には20カ所もの寮が完備されています。卒業後すぐ東京に出てきた僕にとって、寮が充実していたのは助かりました。
また、自分の都合に合わせた休暇の取り方ができるのも魅力。休日は同じ寮に住む同期と遊びに出かけたり、会社のクラブ活動でバドミントンをしたりして交流を深めています。若い社員が多いこともあって、仕事もプライベートも楽しいですね。
今年は、社内で行われる主任試験に挑戦します。合格すれば、後輩を指導する立場に。東京のライフラインを支えるためにも若い力を育成する、そんな責任感を持って、日々の仕事に取り組んでいきたいですね。そして、これからも都民の皆さんの安全で安心な暮らしに貢献できればと思っています。水道のインフラを支えること、改めて、それはいい仕事だなと感じています。