工業高校生とモノづくり企業とがコラボはじめました☆

東京都立 六郷工科高校

編集長の阿部です。
現在、都立六郷工科高校デザイン科の皆さんと町工場の皆さんとがコラボをして、
会社案内をつくろう!というプロジェクトを行っています。
9月8日は企画立案をした私が生徒さんたちと初対面をした日でした。

会社案内とは何か、どんなことを意識して制作をすると良いのかなどの講義をしたのですが、
まずは自己紹介ということで、こんな話も。

以下、講義抜粋↓↓↓

ぼくは定時制高校の出身で、10代の頃から建築の仕事をしていました。
20年ほど前の定時制といえば、
教室にはヤンキーがいて、その横にはヤンキーがいて、さらに横にはヤンキーがいて、
その後ろは……ま、だいたいヤンキーですね。

ほかには今でいうコミュ障の子や、障がい者、タクシーの運ちゃん、
子育てを終えたお母さん、あとはお水のお姉さん……いろんな方がいました。

ところで、彼らの中で一番、勉強をしていたのは誰だと思いますか?

生徒Aさん「ヤンキー?」

ヤンキーは気合いが入っていますが、基本的に勉強は嫌いですね。
答えはお水のお姉さんでした。

夕方、教室に行くと彼女は経済新聞を読んでいるんです。
なぜかというと、勤め先は銀座のクラブで
そういうお店にはいろいろな経営者や偉い方がやって来るそうなんです。
そういう人たちと会話をするには社会を知っていなくちゃいけない。
基本的な勉強もできなきゃいけない。
そのほうがお金が稼げるし、仕事も楽しくなる。
ということで、中卒だったそのお姉さんは20代中ごろだったと思いますが、
定時制に入学してきました。
世の中と接点を持つと勉強って楽しくなって、進んでやるようになるものなんですね。

今回、会社案内をつくりますが、会社案内をつくるには、
その会社のことはもちろん、社長さんのことや社員さんのことを知らなくてはいけません。
さらにはその会社のライバルのこと、お客さんのこと、業界のことを知らなくちゃいけません。
だから、取材の日には社長さんたちに
いろんな気になることや疑問点、くだらないと思うような質問でも構わないので、
なんでもしてみてください。
そうして、その業界の楽しさとか良さとかを1つでも発見してくれたら、
きっと、翌朝、経済新聞を教室で読み始めちゃうと思います。

抜粋、終わり↑↑↑

というような話を1時間ほどしてきました。
会社案内の完成は来年の2〜3月ごろ。
初めての試みなのでどんなふうになるのか……
不安も多々ありますが、
そんな不安も制作の楽しさも生徒さんたちと共有しながら、
がんばりたいと思います。

都立六郷工科高校 デザイン工学科2年生の皆さん